伝わるデザイン

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伝えるとは

 

デザインのパワーで、情報は伝わりやすくなります

プレゼンテーションなどの資料におけるデザインには、大きく2つの役割があります。一つは、情報を洗練・整理して、理解しやすい形にすることで、聞き手にストレスを与えず、効率的に情報を伝えるという役割。このようなデザインを、聞き手に優しいデザインという意味で、「研究発表のユニバーサルデザイン」と呼ぶことにします。もう一つは、美しい資料を作成することで、人の目を引くための役割です。いずれにしろ、デザインは意見や気持ちを相手に伝える強力なツールとなります。

情報×デザイン=伝わる

 

見た目と中身のフィードバック

デザインの役割は、「情報を効果的に伝えること」と「聞き手に関心を持ってもらうこと」だけではありません。期待されるもう一つの重要な効果は、美しい資料を作成する過程で、本人の頭が整理され、資料の内容が洗練されることです。パッと見て整理されていない発表資料は、中身も整理されていないことが多いですよね。そう、「見た目を整理すること」と「内容を洗練させること」は、切っても切り離せない関係にあるのです。例えば、スペースの問題で文章を短くしなければならない場合、無駄に長い文章から洗練された文章ができ上がります。あるいは、文章が長くなるのを避けるため内容を図解化することがあります。図解化は、他でもなく自身の理解を促進させるものです。つまり、内容や理論展開に即したデザイン・レイアウトを考えることは、自らの発表内容に正面から向き合い、正確に理解することに他なりません。発表者は情報をデザインすることで、自らの考えを洗練させていくことができると考えられます。さらに、研究内容の発展とコミュニケーションの円滑化は、当然、研究室全体、セミナー全体、学会全体の発展に繋がるはずです。すなわち、情報をデザインするということは、「より伝わる」「聴衆により関心をもってもらう」「自分のアイデアを洗練させる」「グループ全体を発展させる」という4つの効果があると言えます。

 

デザインにはルールがある:情報デザインの重要性

さて、学会発表やプレゼンに関する優れたハウツー本は、数多く出版されています。実際、これらの解説書に習って論理展開やスライドのレイアウトに気をつけると、格段にわかりやすい発表ができます。一方で、これらの資料はケーススタディー的、あるいは実践的であり、発表資料(スライドやポスター、レジュメ)の質を高めるために必要不可欠となる「デザインの基礎的なテクニック」を解説したものがほとんどないのが現状です。デザインにはルールがあります。わかりやすい・読みやすいと感じたポスターをマネたり、カッコいいと思ったスライドをマネたりしても、大抵はうまくいきません。それは、ルールを理解せずに表面的にマネているだけからです。

また、 モノの本には、1枚のスライドでは「言いたいことは一つだけ」とか、1枚のスライドに何行以上の文章を書いてはいけないとか、1枚のスライドに一つのメッセージだけを書くとか、とにかく大きな文字が良いとか、極端なプレゼン資料を推奨するものもあります。たしかに、これらは間違ってはいません。文字は少なく、大きいに越したことはありません。しかし、実際の学会発表・成果報告や科学コミュニケーションでは、書かなければいけないことがたくさんありますし、載せなければいけない図表がたくさんあります。情報を正確に伝えるためには、ある程度の量の情報を詰め込む必要があり、資料が図や写真、文章だらけになってしまう方がふつうです。したがって、たとえ情報がある程度多くても、受け手が正確かつスムーズに理解できるような資料を作らなければなりません。研究発表の場では、情報をデザインする(多くの情報を整理し、きれいにまとめ、見やすくする)テクニックが必要になるのです。情報デザインは、科学コミュニケーションでは発信者と受信者のギャップを埋めるために、そして学会発表では、たくさんの情報を正確に伝えるために役立ちます。 さあ、情報をデザインし、ただカッコつけただけ、ただカワイイだけの発表資料は卒業しましょう。

 

 

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