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日本語の文字は、「明朝体」「ゴシック体」に大別することができます。明朝体は、横線に対して縦線が太く、横線の右端、曲り角の右肩に三角形の山(ウロコ)がある書体です。 一方、ゴシック体は、横線と縦線の太さがほぼ同じで、ウロコが(ほどんど)ない書体です。
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欧文の文字(欧文フォント)も、日本語と同様、2つに分けることができます。一つは、「セリフ」書体と呼ばれ、Times New Romanに代表されるような縦線が太く、ウロコのある書体です。もう一つは「サンセリフ」書体と呼ばれ、線の太さが一様でウロコのない書体です。サンセリフの代表は、ArialやHelvetica, Corbel, Calibriです。ちなみに、「サン」とは「ない」、「セリフ」とは「ウロコ」という意味です。

 

 

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上の図のように、ゴシック体やサンセリフ書体は、パッと見たときに認識しやすく存在感のある「視認性の高い」書体です。ですから、発表資料において、タイトルや重要な箇所は、これらの書体を使うと効果的です。しかし、ゴシックやサンセリフは、文量が多くなったときに、読みにくい、すなわち、「可読性が低い」という欠点があります。一方、明朝体やセリフ書体は、目立ちにくい反面、目に優しく、文量が多くなったときにとても読みやすい書体です。ただし、ディスプレイ(パソコンの画面やプロジェクターのスクリーン)上に小さめの文字を表示する場合、横線の細い明朝体やセリフ体は読みにくくなります。
なお、日本語の手書き風書体や行書体、アルファベットの筆記体(スクリプトフォント)は、かわいい、シブい、カッコいいというイメージがある反面、可読性や視認性は高くありません。ユニバーサルデザインの立場から言えば、これらの書体は避けるべきでしょう。
それでは、書体の選び方による「視認性」「可読性」「判読性」の高め方を紹介します。
●最後におすすめ書体を紹介します。

 

 

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タイトルや小見出しは、全体の内容を把握・理解する上で重要な役割を果たします。小見出しは、重要なことが書かれるとともに、区切りを明確にする役割をもちます。したがって、タイトルや小見出しを目立たせることで、受け手の理解を促進することができます。そのため、たとえ本文が明朝体やセリフ体であっても、タイトルや小見出しには、ゴシック体やサンセリフ体を用いる方が受け手に優しいデザインとなります。
下の図のように、小見出しをゴシック体にすると、まとまり(2つのグループの存在)をより認識しやすくなります。
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タイトルには、存在感がありよく目立つゴシック体、とりわけ「太い」ゴシック体がGood。明朝体の方がかっこいいこともありますが、ユニバーサルデザインの観点からすれば、ゴシック体の方がBetter。

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ポスターやスライドは、懇切丁寧に文章を書いて内容を説明するものではなく、一般に、要点だけを端的に説明し、プレゼンテーションの補助的な役割をするものです。したがって、文章が長くなることは想定せず、基本的には、可読性(読みやすさ)よりも視認性(遠くからでもしっかりと字が認識できること)が求められます。また、先述の通り、画面やスクリーン上では明朝体は読みにくくなってしまいがちなので、ポスターなどの紙媒体ならともかく、スライドでは明朝体は避けるほうが賢明です。下の図のように、全体を通じてゴシック体を用いるのがよいでしょう。

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スライドやポスターはともかく、レジュメなどの配布資料では、ときに、数行、数十行に及ぶ長い文章を書くことがあります。このような長い文章には、可読性の低いゴシック体やサンセリフ書体(特に太いもの)は不向きです。新聞や論文のように、長い文章には、「明朝体」「セリフ書体」を使った方が、読み手にストレスを与えません。
明朝体は、可読性が高く、長い文章を書くのに適しています。しかし、太い明朝体は、それほど可読性が高くありません。多くの文量を読むには少し疲れてしまいますね。長い文章には「細めの明朝体」がベストです。ただし、ディスプレイ(パソコンの画面やプロジェクターのスクリーン)上では、横線の細い明朝体やセリフ体は読みにくくなることがあるので、そのような場合には、ゴシック体を使う方がよいでしょう。

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下の例のように、太いゴシック体は、長い文章には不向きです。明朝体を使いたくない場合は、「細いゴシック体」を用いると読みやすい長文を作ることができます。

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欧文(英文)も、和文と全く同じです。タイトルに向いている視認性の高い「太いサンセリフ体」は、可読性が高くありません。文量の多い英文には、「セリフ体」が適切です。
ただし、太いセリフ体はそれほど可読性が高くないので、「細いセリフ体」を使いましょう。Times, Times New Roman, Garamond などが定番です。
 
和文と同様、セリフ体を使いたくないときは、「細いサンセリフ体」を使いましょう。これでずっと可読性が高くなります。san
 

 

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発表資料を作るとき、誰しもが重要な箇所を目立たせようとします。しかし、目立たせた結果、読みにくくなったり、読み間違えが生じることがあります。それでは本末転倒です。多くの人に正確に情報を伝えるときは、常に人に優しいユニバーサルデザインを意識しましょう。資料を作るときには、可読性や視認性を高めると同時に、「読み間違えを減らす努力」=「判読性を高める努力」をしなければいけません。

基本的には、シンプルでクセのないはっきりしたフォントを使うことが望まれます。冒頭で少し述べた通り、手書き風の文字や飾り文字、筆記体は、カッコいい、かわいい、という側面があるものの、読みにくく、読み間違えも多いフォントです。研究発表などの場面では、こういったフォントの使用は避けましょう。

 

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タイトルや短い文ばかりでなく、長い文章でも同じです。手書き風の文字や飾り文字を使うことは避けましょう。やや読みにくくなります。(もちろん、これらのフォントを効果的に使うことのできる場面はたくさんありますが、科学コミュニケーションの場ではあまり求められていません。)

 

 

 

 

 

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シンプルではっきりとした書体を使ったとしても、文字を横に伸ばしたり、縦に伸ばしたりして、文字の縦横比を変えると、読みにくくなり、読み間違いをしやすくなります。下の例であれば、文字を歪めていない一番上と一番下の行が明らかに読みやすいです。
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似たように見える書体(フォント)でも、判読性や受ける印象は大きく異なります。世の中には、数えきれないほどの日本語フォントがあります。MSゴシックやMS明朝は馴染みのあるフォントであり、互換性の点では他のフォントに追随を許しません。しかし、これらのフォントは、視認性や可読性、判読性の点では、あまり良くありません(個人的な意見ですが)。また、ポップ体をはじめとした華やかな文字も、判読性が高くありません。研究発表な中身を理解してもらうために行なうものですから、誤読の多い文字や、ふざけた印象を与えるような文字は避けましょう。

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上の例の中では、始めの4つの判読性が低いことがわかります。MSゴシックに関しては、アンチエイリアス処理の行われない(ことがある)ことも、読みにくさの原因の一つです。したがって、何も考えずにMSゴシックを使うなら、なにも考えずに、メイリオ(Windowsユーザー)ヒラギノ角ゴ(Macユーザー)を使用することをおすすめします。判読性にも重点をおいて書体を選びましょう。

 

学会などで自分のパソコンを使えない場合は、汎用性の低い書体を使うことには大きなリスクがあります。何の対策もしなければ、書体が勝手に変更され、せっかく綺麗に作ったスライドが崩れてしまいます。標準的なパソコンに搭載でないような書体を使用したい場合は、自分のパソコンを使って発表できるかを必ず確認してください。ただし、他人のパソコンを使う場合でも、Windows版のPowerPointであれば、「フォントの埋め込み」機能を使うことで、この問題を解決できます。詳細はこのページの末尾をご覧ください。自分のパソコンを使える研究室でのゼミ発表や、ポスターや配布資料の作成には、より見やすい(誤認の少ない)書体を積極的に選びましょう。
 
アルファベットも、書体により、判読性は様々です。
サンセリフ体は、ポスターやスライド向きの書体ですが、種類によって読みやすさは異なります。上の例のCentury Gothicで書かれた単語や文章は、とてもかわいいのですが、たとえば「a」と「o」が区別しにくいことがわかります。特に小さな文字になると、ほとんど区別できません。それに比べて、Frutigerと呼ばれる書体は、小さな文字でも、比較的文字を区別しやすく、読み間違いを避けられます。ユニバーサルデザインのためには、このような点にも配慮して書体を選択する必要があります。
文字がクリアーに見えるかどうかは、見る人の距離や視力、さらにはプロジェクターやプリンターの性能によっても変わります。したがって、下の例のように文字がぼやけたり、にじんだりすることも想定して書体を選択する必要があります。ぼやけたときに判読しにくい文字が含まれないかを意識して書体を選びましょう。ただ単にカッコイイとか、カワイイなどの理由で書体を選ばないように!

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嬉しいことに、判読性や視認性を高くするようにデザインされたユニバーサルデザイン書体(UD書体)なるものが、近年数多く開発されています。

上の例では、上半分がMacに標準搭載されている「ヒラギノ角ゴ W8」という非常に読みやすい書体です。しかし、下半分のイワタUDゴシックに比べると、濁点や半濁点が文字に接近しすぎで、場合によっては、くっついてしまいます。その結果、文字が小さいと、濁点なのか半濁点なのか、あるいは、いずれもが付いていないのか、判断できなくなります。一方、UD書体は、小さくなっても誤読が少ない書体であることがわかります。

 

 

 

UD書体は、英数字の判読性も非常に高くなっています。上の段はWindowsの標準書体のArial。それに比べて下の段のUD書体は、緑の丸で示した部分にゆったりとスペースを取っています。そのため、文字が小さくなっても、似た形の文字(OとC、3と8)をとても区別しやすくなっています。UD書体は、有料の書体で少々値が張りますが、もっておくと非常に役に立つ書体です。様々な書体メーカーから様々なUD書体が販売されています。

 

 

 

 

 

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●太字について
文字を目立たせるために、しばしば太字(ボールド)が使われます。また、生物の学名や遺伝子の名前を書くときには、斜体(イタリック)が使われます。このような太字や斜体を Word や PowerPoint などの Office ソフトで使用する場合は、注意が必要です。

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MSゴシックはいろいろな場面で使われています。しかし、このフォントは、「太字に対応していない」という欠点があります。このように太字に対応していないフォントをPowerPointで太字に設定すると、元の文字を単純に太くする(周りに線を付ける)という処理が行なわれます。このような処理が行なわれると、字がつぶれてしまい、可読性、視認性、判読性のいずれもが低下してしまいます。デザイン的にも非常に不格好です。太い文字を使いたいときは、「もともと太い書体(or 太字に対応した書体)」を使うのが好ましいです。もともと太い書体は、太くても高い可読性を保っています。MSゴシックに合わせるなら、「HGS英角ゴシックUB」などがいいです。
とはいえ、まったく別の書体を用いると、文字の雰囲気が変わってしまい、スライドやポスターの統一感が失われることがあります。そのため、同じ書体でいろいろな「太さ(ウエイト)」が揃っている書体を使うのがおすすめです。たとえば、上の例のように、メイリオ、M+1c、ヒラギノ角ゴなどを使うとよいでしょう(具体例ははこのページの末尾のオススメ書体にあります)。
複数の太さ(ウエイト)の書体をもつひとまとまりのグループを「フォントファミリー」といます。上の例であれば、メイリオファミリー、M+1cファミリー、ヒラギノ角ゴファミリーと呼ばれます。複数のウエイトの書体をもつフォントファミリーを使いこなせば、統一感があり、かつ可読性/視認性/判読性の高いスライドやポスターが作れます。

 

●斜体について
斜体(イタリック)にも同様のことが言えます。斜体に対応していない書体を斜体として利用するのは避けるべきです。WordやPowerPoint上では、太字と同様、斜体にしようと思えば、どんな書体も斜体になります。しかし、上の例のように、斜体に対応していない「Century」は、むりやり斜めに歪められるため、不格好で、かつ、とても読みにくくなります。それどころか、斜体なのかどうかさえも見分けにくいです。
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斜体を利用したいときは、「斜体に対応している書体」を使わなければいけません。上の例のように、Times New Romanなどでは、斜体専用に作られた文字が用意されています。これが美しく、読みやすい斜体です。ただし、欧文書体であれば、セリフ体でもサンセリフ体でも、そのほとんどが斜体に対応しているので、あまり心配する必要はないです。
なお、日本語の書体はほとんどが斜体には対応していないので、日本語は斜体にしないのがベターです!!

 

 

 

最後になりましたが、ポスターやスライド、その他の配布資料を作るときのおすすめ書体をまとめておきます。ここまでの説明でわかるように、重要なのは、可読性、視認性、判読性を意識しながらの「TPOに合わせた書体選び」です。汎用性にも注意して使用してくださいね。
 

まずは、ゴシック体。スライドやポスターなどの発表資料は、基本的にゴシック体で作りましょう。フォントを選ぶときに重要なのは、「視認性と判読性の高さ」と、「フォントファミリーの有無」(複数のウエイトの書体があるか)ということです。
Windowsならば、メイリオ(Vista以降)がおすすめです。このフォントは2つの太さが用意されている点と、可読性、判読性の高さがとてもよいです。Windows XPには標準搭載されていませんが、公式HPでダウンロード&インストールが可能です。ただし、私の個人的な印象ですが、メイリオは、スクリーン上では本来の力を発揮するものの、印刷物は少し苦手なようなので、スライド作りに活用しましょう。一方、Macならば、ヒラギノ角ゴファミリーという書体ファミリーがオススメ。この書体はとても読みやすく、スライドやポスター向きの書体です。
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それ以外には、TBゴシックファミリーやHGゴシックファミリーがおすすめです。HGゴシックファミリーは、類似のHG創英角ゴシックUBとも相性がいいです。ちなみに、MSとか、TBとか、HGとか、フォントの前に書いてあるアルファベットは会社の名前です。もちろん、MSはマイクロソフト。
また、OSに関わらず、Adobe製品(Illustratorなど)をインストールすれば、「小塚ゴシック」や「りょうゴシック」なども使えるようになります。いずれも美しい書体です。

 

 

さらに上を目指すあなたへのゴシック体

可読性や視認性、判読性が高くなるようにデザインされたユニバーサルデザイン書体なるものがいくつもの書体メーカーから販売されています(ヒラギノUD書体、UD新ゴ、つたわるフォントなど)。その一つが、「イワタUDゴシック」。下の例でもわかるように、非常にはっきりとした書体で、スライド作りにはもってこいです。「AXIS」、「新ゴ」という書体もとても有名な読みやすい書体です。どちらもそこそこ値が張りますが、購入する価値はあります。いずれも、多くのウエイト(太さ)が用意されています。

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■フリーフォント(ゴシック体)

●一番オススメのフリーフォントは、MigMixフォント。フリーフォントなのに、読みやすく、ポスターやスライド作成には最適!! メイリオと同様、ボールドにも対応しています。ただし、太さのバリエーションは2つのみです(2つあれば充分です)。下の画像をクリックすると、ダウンロードページにいきます。いくつか種類がありますが、MigMix 1Pというフォントがオススメです。
●太さのバリエーションの多いフリーの書体は、「M+フォント」。ただし、このシリーズは、対応している漢字が若干少ないのが欠点。それは、下の例を見れば明らかです。研究発表など、専門用語を多用する場合には使い勝手が悪いかもしれませんが、日進月歩のM+フォントですから、対応文字数はどんどん増えて、使い勝手がよくなっています。下の画像をクリックすると、ダウンロードページにいきます。最新版のチェックはお忘れなく。

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ここからは、明朝体のおすすめ書体を紹介します。レジュメや、配布資料を作ったりするときなど、比較的長い文章を書かなければならないときに活躍します。つまり、可読性の高い書体です。ゴシック体では、複数の太さ(ウェイト)が揃っていることが重要でしたが、明朝体には太さが一つしかなくても問題ありません。それは、明朝体で書いた文章における強調箇所では、「ゴシック体」を使えばいいからです。
Macには、「ヒラギノ明朝」という可読性が高く美しい書体が搭載されています。ほとんどの場面では、この書体を使っておけば大丈夫です。一方、残念ながら、Windowsによく搭載されている明朝体には、あまり良い書体はありません。MS明朝をはじめ、どれもそれほど可読性が高くありません。ただし、MS明朝とは違い、複数のウエイトが用意された書体がいくつかあります。例えば、下の2つ。HG明朝やAR明朝です。美しい資料を作る際には、MS明朝よりは使い勝手がよいかもしれません。
 

 

Adobe製品をインストールすれば「小塚明朝」や「りょう明朝」も使用できます。また、下に例としてあげたA1明朝やその仲間のリュウミンというフォントはとても美しく読みやすい書体です。今まで使ってきた書体を見比べて、美しく読みやすいことを実感してみてください。

 

 

 

 

最後に英文書体の「サンセリフ書体」と「セリフ書体」のおすすめ書体を簡単に紹介します。
サンセリフ体は、Arial(Windows)やHelvetica(Mac)がもっともなじみがあると思います。Helveticaはとても有名な書体で、ざまざまなデザインに用いられ、可読性、視認性の高いフォントファミリーの一つです。しかし、Arialは、理由はいろいろありますが、それほど可読性、視認性が高い書体ではありません。
そこでお勧めしたいのが、下の例のような「Corbel」と「Calibri」。おそらく、MacでもWindows(Vista以降)でも、Office製品をインストールしたパソコンなら搭載されています。どちらも、洗練された現代的なサンセリフ体です。ただし、Corbelの数字にはちょっとだけ癖がありますので要注意。Gill SansやLucida Sansという書体も、美しくかつ読みやすい書体です。

 

少しこだわりたい(美しく読みやすい書体を選びたい)ということであれば、以下の書体もオススメです。ただし、これらは、どのパソコンにも搭載れているような標準的な書体ではありません。このような「フォント集」を購入すれば、比較的安く、様々な書体を手に入れることができます。

 

 

一方、セリフ書体は、可読性が高く、太字、斜体が揃っていることが重要です。そういった意味では、Times New Roman(Macでは、Timesがほぼ同じ)は、それほど悪くなく、普段使いにはもってこい。もう少しこだわりたい人は、Adobe Garamond ProやAdobe Caslon Pro、Adobe Hebrewなどがおすすめ。これは、Times New Romanよりも伝統的で品格のある印象の書体です。Centuryは、斜体や太字がないうえに、可読性も低いため、科学コミュニケーションの場面では、あまりお勧めできません。Office製品の初期設定が、しばしばCenturyなので、こまめに違う書体に変更しましょう。ただし、数式などを含む文章を美しく記述することができるCentury Schoolbookは、斜体も太字も備わっていて、有用な書体です。

 

 

 

 

 

埋め込む
他人のパソコンを使用してプレゼンをする場合は、そのパソコンに自分の使ったフォントがインストールされているかが大きな問題になります。インストールされていなければ、フォントが勝手にMSゴシックなどに置き換えられて表示されます。そうすると、読みやすさが低下するばかりか、レイアウトも滅茶苦茶になってしまうことがあります。もちろん、汎用性の高い書体(例えば、MSゴシックやHG英角ゴシック)だけを使う方法や、PDFファイルに変換したスライドで発表するという手もありますが、スライドのファイルに「フォントを埋め込む」という方法があります。この方法を使えば、どのパソコンでも自分の好きなフォントでプレゼンすることができます。下記のような手順でフォントを埋め込むことができます。

*この方法は、Windows版のPowerPointでのみ使える方法ですのでご注意ください。

*フォントを埋め込んだ場合、設定によっては、他人のパソコンでファイルを編集できなくなります。

 

ファイルの保存時に「名前を付けて保存」をクリックすると、下のようなウィンドウが現れます。このウィンドウの下部にある「ツール(L)」をクリックし、「保存オプション(S)」を選択します。

 
すると、下のようなウインドウが現れます。このウィンドウの中央よりやや下の「ファイルにフォントを埋め込む」にチェックを入れ、「使用されている文字だけを埋め込む」を選択します。これでフォントの埋め込みが行なわれます。この方法だと、ファイルサイズは比較的小さく済みますが、他人のパソコンで自分のファイルを編集することができなくなりますので、十分にご注意ください。
他人のパソコンでもファイルを編集できるようにするためには、「すべての文字を埋め込む」を選択してください。ただし、すべての文字を埋め込むとファイルサイズはかなり大きくなると思いますので、あまりお勧めできません。使用するフォントの種類を減らせばファイルサイズが比較的小さくなるかもしれません。

 

 

 

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